セグメンテーションを軸に導線を設計しよう

ここまでで目標・ターゲット・ペルソナを設定してきました。
次は、実際にLINEに登録してくる顧客を分類し、
それぞれに最適化された導線を設計図に組み込む考え方を学んでいきます。

登録者によって求めるものは違う

ペルソナ設定では「理想的なお客様像」を描きましたが、
実際にLINEに登録してくる人の状況は様々です:

例:レストランのLINE登録者

  • 新規客:「駅前の新しいお店。どんな雰囲気だろう?」
        「口コミが良かった。予約方法を知りたい」
  • 既存客:「電話予約よりも、LINE予約の方が楽そう」
        「リピート割引があるって店員さんに聞いた」

同じ「LINE登録」という行動でも、背景や求めている情報がまったく違います。
設計図の段階からこの違いを考慮し、それぞれに応じた導線を設計しましょう。

LINE設計図で考慮すべき基本的な分類

1. 関係性による分類

新規顧客

  • あなたのビジネスを初めて知った人
  • 興味はあるが、まだ利用に至っていない人

既存顧客

  • すでに商品・サービスを利用している人
  • 店舗での案内や購入後のフォローで流入

2. 購入意欲による分類

今すぐ客

  • 明確な利用意思がある
  • 「いつから利用できる?」「料金は?」など具体的な質問

そのうち客

  • 興味はあるが、検討している
  • 「とりあえず情報収集中」の状態
  • まだあなたの商品・サービスが最適解だと認識していない

3. 流入経路による分類

SNS経由

  • InstagramやFacebookから流入
  • ビジュアル重視、トレンド感を求める傾向

検索経由

  • GoogleやYahooで検索して流入
  • 具体的な課題解決を求める傾向

紹介・口コミ経由

  • 友人や家族からの紹介で流入
  • 信頼度が高い状態でスタート

新規客・既存客へのアプローチ戦略

新規客:興味を高めてもらう

設計のポイント

  • いきなり売り込まず、まず「どんなサービスか」を伝えて興味を高めてもらう
  • 実績やお客様の声で具体的な価値を理解してもらう
  • よくある疑問を先回りして解消する流れを設計

配信の基本構成
登録お礼 → サービス紹介 → 実績・お客様の声 → よくある質問 → 初回提案

既存客:利便性・特典を重視

設計のポイント

  • すでに信頼があるので、すぐに特典・利便性を提示
  • LINE活用による利便性向上を前面に出す
  • 継続利用・アップセルを促進する流れを設計

配信の基本構成
登録お礼 → リピーター特典 → LINE活用方法の案内など

購入意欲別の設計ポイント

今すぐ客:即座に行動できる導線を用意

設計のポイント

  • 申し込み・予約ボタンをすぐに見つけられる場所に配置
  • 料金・空き状況などを即座に確認できる仕組み
  • 電話やフォームへの直接アクセスを可能にする

具体的な設計例

  • リッチメニューに「今すぐ予約」ボタンを配置
  • 自動応答で料金表・空き状況を即座に案内
  • 電話番号や予約フォームへの直接リンク

そのうち客:段階的に購入意欲を高める

設計のポイント

  • 有益な情報提供で継続的な関係を維持
  • 定期的な接触で「そのうち」を「今すぐ」に変換
  • 特別感のあるオファーで背中を押す

具体的な設計例

  • 定期配信で役立つ情報を継続提供
  • 期間限定キャンペーンで緊急性を演出
  • 「検討中の方向け」の相談窓口を設置

設計図への落とし込み方

基本的な設計パターン

LINE登録
↓
初回分類(アンケートorタグ付け)
├─ 新規客ルート:信頼構築重視 → 初回利用・相談申込み
├─ 既存客ルート:利便性・特典重視  → リピート利用・アップセル

各ルートでそれぞれのゴールへ誘導する

導線設計のポイント

分岐点を明確にする

  • どのタイミングで分類するか
  • 何を基準に分けるか
  • 分類後の合流点はどこか

今すぐ客への即座対応設計

  • リッチメニューに予約・申し込みボタンを配置
  • 自動応答で料金・空き状況をすぐに案内
  • 電話番号や予約フォームへの直接リンク

各セグメントのゴール設定

  • 新規客:初回利用・相談・体験申込み
  • 既存客:リピート利用・アップセル

セグメント別導線設計のメリット

無駄な配信を避けられる

それぞれの状況に合った内容だけを送るので、関係ない情報でブロックされるリスクが減る

反応率が上がる

「自分に関係ある情報」として認識されるため、開封率やクリック率が向上する

成約につながりやすい

新規客にはサービス紹介、既存客にはお得な情報など、それぞれが求めているアプローチができる