LINEで売上向上を目指すとき、多くの事業者が「商品の魅力をどう伝えるか」に注目しがちです。
もちろんそれも大切ですが、「どんな売り方をするか」から幅広く検討してみるのも一つの手です。
押さえておきたい販売手法として、
アップセル・クロスセル・ダウンセル・サブスクリプションの4つがあります。

アップセル販売
現在販売している商品よりも、高額な商品を顧客に提案する販売戦略です。
主に「顧客単価の向上」を目的として、
ワンステップ上のサービスや付加価値のある商品に誘導することで、 売上の増加を狙います。

事例:
- パーソナルジムで、標準的なプランを購入した顧客に対して、
短期集中で痩せるための特別サポートプランへのアップグレードを提案。 - 美容サロンで、基本コースを利用中の顧客に、より高級な施術コースへの変更を勧める。

ポイント:
- アップセルを提案するタイミングは、顧客が「もっと結果を出したい」「より良い体験が欲しい」と考え始めたときが効果的。
- 「既に基本プランを利用している」安心感がベースにあるため、より高い価格の商品でも受け入れられやすい傾向があります。
クロスセル販売
顧客が購入した商品に関連する、別の商品やサービスを追加提案する販売戦略です。
主に「購入点数の増加」により顧客単価を向上させ、同時に顧客満足度の向上も狙います。

事例:
- パーソナルジムで、トレーニングプランを購入した顧客に対して、トレーニンググッズや関連サプリメントを合わせておすすめする。
- ECサイトで、商品購入時に「この商品を買った人はこちらも購入しています」として関連商品を提案する。

ポイント:
- クロスセルはメイン商品と組み合わせることで、顧客の満足度が高まるような関連商品を提案することが重要。
- 商品単体ではなく「セット使いのメリット」を伝えることで受け入れられやすくなります。
ダウンセル販売
高額な商品に興味を持ったものの、 購入を見送った顧客に対して、より安価な商品を提案する販売戦略です。
「機会損失を防ぐ」ことを目的に、 高単価商品のハードルが高い顧客でも購入しやすい価格帯の商品をオファーし、 購買意欲を途切れさせないようにします。

事例:
- オンライン講座で、個別の6か月コンサル(高額プラン)を見送った顧客に対して、50時間の動画教材を安価に提供する。
- 美容サロンで、高級コースを断ったお客様に、施術内容を少し絞った低価格コースを提案する。
ポイント:
- 予算面で購入を諦める顧客を拾い上げられるため、離脱率の低下につながる。
- まずは安価でも購入体験をしてもらい、段階的により高額商品へ誘導する戦略として活用できる。
サブスクリプション販売
月額や年額など定期的に料金を支払うことで、 継続的に商品やサービスを利用できる販売形態です。
安定した収益を得られるうえ、定期的に顧客と接点を持てるので、追加商品の提案やアップセルなどLTV向上の施策を継続的に実施できるメリットがあります。

事例:
- YouTube PremiumやNetflixなどの動画配信サービス。
- クックパッドやOisixなどの食材宅配・レシピサービス。
- Money Forwardといった家計簿アプリの有料プラン。

ポイント:
- 定期課金で安定した売上を確保できるため、 ビジネスのキャッシュフローが安定しやすい。
- 長期的に顧客と接点を持ちやすい反面、継続してもらうには 「飽きさせない工夫」や「定期的なアップデート」が重要となる。
その他の販売アプローチ
今回ご紹介した アップセル・クロスセル・ダウンセル・サブスクリプション以外にも、
実はさまざまな販売手法があります。
たとえば、複数商品をセットにしてお得感を出す「バンドル販売」、
基本機能を無料提供しつつ有料プランに誘導する「フリーミアム」などが代表的な例。

まとめ

- アップセル販売は、顧客単価の向上に有効。現行商品より高額なプランや関連商品を提案。
- クロスセル販売は、購入点数の増加により顧客単価を向上。メイン商品に関連する別商品を追加提案。
- ダウンセル販売は、購入を見送った顧客を逃さないための方策。安価な商品やプランを提示して機会損失を減らす。
- サブスクリプション販売は、安定的な収益源を確保しながら、顧客と長期的な関係を築くための手段。
さまざまな販売手法を検討し、売上向上に繋げていきましょう。
