抽象的な表現を避けてコピーの解像度を上げよう

はじめに

「この商品、とっても良いですよ!」 このLINEメッセージを受け取って、あなたは購入したいと思いますか?

おそらく**「具体的に何が良いの?」**と思うはずです。

配信するメッセージの言葉選びで、読者の反応は大きく変わります。

ぼんやりとした表現より、 はっきりとした具体的な表現の方が読み手の心に響きます。

この章では、「ふわっとした言葉」を「具体的な表現」に変える方法と、 数字を使って伝わりやすくするコツをご紹介します。

なぜコピーの解像度が重要? 

「解像度」という言葉をご存知ですか?

写真やディスプレイの鮮明さを表す言葉ですね。 コピーライティングにも「解像度」があります。

低解像度のコピー

ぼんやりとして何を言っているのか分かりにくい

高解像度のコピー

クリアで具体的、読み手の脳内に鮮明なイメージを描ける

抽象的な表現(「良い」「素晴らしい」「便利」など)は、読み手によって解釈が異なります。あなたの「良い」と読者の「良い」は全く違うイメージかもしれません。 一方、具体的な表現や数字を用いると、読み手は明確なイメージを持ちやすく、メッセージの価値や意味を正確に理解できます。

LINEコピー作成時の2つの黄金ルール

1. 「もっと具体的に表現できないか?」


抽象的な表現を避け、具体的な言葉で説明する

Before(抽象的):

「当店のケーキはとても美味しくっておすすめ!」

After(具体的): 「当店のチーズケーキは、北海道産クリームチーズと有機レモンの風味が絶妙に調和し、口に入れた瞬間にとろける食感が特徴です。食べログでは『濃厚なのに後味さっぱり』と評価いただいています。」

より具体的な言葉で表現することで、読み手は明確なイメージを持てるようになります。

2. 数字で表せないか


曖昧な表現を避け、具体的な数字で示す

Before(曖昧): 「当店の新作ケーキが大大大好評!!」

After(数字あり): 「先月発売した新作『抹茶ティラミス』は、毎日30個限定で、土日はお昼前に完売。ご予約いただくと確実にお買い求めいただけます。」

「ぼんやりした表現」が「具体的な数字」に変わることで、お客様により明確なイメージを伝えられるようになります。

実践!!あなたならどう書き換える?

以下の抽象的な表現を、より具体的で心に響く表現に変えてみましょう。


(家電量販店の場合)

Q1:当店の新商品「AIキッチンタイマー」はとても使いやすいです。

あなたならどう書き換えますか?

考えてみてから下の例を開いてください

  • 具体的な表現の例
    当店の新商品「AIキッチンタイマー」は、濡れた手でも操作できる防水設計。大きな文字と光に加え、音声でもお知らせするため、調理中の手元から離れていても確認できます。「あと5分です」「まもなく終了します」など、AIが調理の進行状況を教えてくれるので安心です。磁石付きで冷蔵庫にもピタッと貼れるので、忙しい料理時間をサポートします。

(ヘアサロンの場合)

Q2:当店の「カット&カラー」サービスは高品質です。

あなたならどう書き換えますか?

考えてみてから下の例を開いてください

  • 具体的な表現の例
    当店の「カット&カラー」サービスは、施術前にしっかりとカウンセリング時間を設け、お客様の髪質・骨格・ライフスタイルに合わせたデザインをご提案します。カット後は自宅でのスタイリング方法を丁寧に説明し、93%のお客様が「自分でも同じ仕上がりを再現できた」と回答されています。

(フィットネスジムの場合)

Q3: 効果的なトレーニングで理想の体を目指せます。

あなたならどう書き換えますか?

考えてみてから下の例を開いてください

  • 具体的な表現の例
    週2回・各40分の筋力トレーニングと食事アドバイスの組み合わせで、3ヶ月後にはウエストサイズ平均8.5cm減、基礎代謝10%アップを実現しています。特に40代からの会員様に「疲れにくくなった」と好評です。継続率87%の理由は、無理なく続けられるプログラム設計にあります。

抽象表現を具体化するための3つのステップ

ステップ1:抽象的な表現を見つける


まず、自分が書いたコピーの中から抽象的な表現を探します。

チェックポイント:

  • 「良い」「素晴らしい」「便利」などの形容詞
  • 「お得」「効果的」「快適」などの曖昧な表現
  • 「〜な生活」「〜な状態」など具体性に欠ける表現

ステップ2:何を伝えたいのか明確にする


抽象的な表現で実際に伝えたいことは何か、自分自身で明確にします。

質問例:

  • 「良い」とはどういう状態か?
  • 「お得」とは具体的にいくらお得なのか?
  • 「効果的」とはどのような効果がどれくらい出るのか?

ステップ3:具体的な言葉や数字に置き換える


明確になった内容を、具体的な言葉や数字を使って表現します。

ポイント:

  • できるだけ数値化する
  • 比較対象を明確にする
  • 具体的な状況や結果を描写する </aside>

数字を見つけるためのヒント

LINEコピーに活用できる数字は意外と身近にあります。

時間に関する数字

  • 効果が出るまでの期間:「2週間で効果実感」
  • 作業にかかる時間:「5分で完了」
  • 継続期間:「3年連続売上No.1」

量や割合に関する数字

  • 割引率:「30%OFF」
  • ポイント還元率:「ポイント5倍」
  • 含有量:「コラーゲン2,000mg配合」

人数や実績に関する数字

  • 利用者数:「10,000人が利用」
  • 満足度:「満足度98%」
  • ランキング:「売上No.1」

まとめ:LINEコピーの解像度を上げるポイント

LINEのコピーを作成する際は、以下のポイントを意識しましょう:

  1. 具体的に表現する
    • 抽象的な表現を避け、具体的に何を意味するのかを明確に伝える
    • 読み手がイメージしやすい言葉を選ぶ
  2. 数字を使って表現する
    • 曖昧な表現を数字で具体化する
    • 具体的な数値やデータを示して信頼性を高める

これらのポイントを意識することで、読み手の心に刺さるLINEコピーを作成できるようになります。

抽象的な表現は便利ですが、具体的な表現こそが読み手の心を動かします。LINEコピーの解像度を上げて、よりクリアなメッセージを届けましょう。