以下では、前回取り上げた「登録直後シナリオ」の次のステップとして、 すでに施術や商品・サービスを利用しているユーザーに対して LINEを使ってどのようにフォローを続けていくかを掘り下げます。
既存ユーザー向けシナリオを構築する際のポイント
アフターフォローでの“次へのステップづくり”
目的:施術や商品利用後の不安を取り除き、継続的な満足度を育む
ポイント
- 疑問や不安を先回りして解消
たとえば美容クリニックなら、施術直後に生じやすい赤みや腫れなどの症状や対処法を、あらかじめLINEで簡潔に案内しておく。
これにより、ユーザーが「大丈夫かな?」と不安に思う前に必要な情報を得られ、気軽に問い合わせもできる体制が整う。
リピート・追加購入の“誘導設計”
目的:ユーザーが抱えている別の悩みやニーズを汲み取り、追加購入や再利用を検討してもらう
ポイント
- 状況や履歴に応じた提案
過去の利用履歴(製品種類・回数・期間など)を参照し、ユーザーが必要としそうな追加オプションを提案 - 期間限定や優待を“後押し”に使う
無理に煽らず、「今のうちにもう少し試してみると、さらに成果を得られます」といった“サポート”の姿勢を打ち出す
フォローアップでの“状態確認”
目的:一定期間後にユーザーの状況を再確認し、必要に応じて追加のアドバイスや別のプラン提案を行う
ポイント
- タイミングを設定したステップ配信
例:利用開始から1〜2週間後、1か月後などのタイミングで「使い心地はいかがですか?」と自動配信 - 追加ニーズの発見
「もう少しカスタマイズしたい」「ほかにも似た機能が欲しい」といった声を拾い、アップセル・クロスセルを紹介
アンケートやレビューで“コミュニケーションを深める”
目的:ユーザーから直接感想や要望を集め、サービス改善と口コミ拡散を狙う
ポイント
- 回答しやすい設計
チェックボックスや5段階評価などの簡単な質問形式にする 「良かった点・改善点をサッと書ける」フォームを用意し、煩雑な操作を減らす - インセンティブで回収率を上げる
「アンケートに答えると次回利用時に○○割引」など、再度の利用につながる特典を設定 回答して終わりではなく、「こんなご意見をいただきました」と共有するなど、ユーザーの声を活かしている姿勢を見せる
まとめ
- アフターフォローで次のステップを明示
初回利用の疑問・不安を早期に解消しつつ、「もっとメリットを得られる追加要素」をさりげなく提示 - リピート・追加購入の誘導設計
過去の利用状況を踏まえ、ユーザーの実益に合うプランや商品を提案。優待や期間限定オファーを後押し材料に使う - フォローアップでの状態確認
一定期間後に自動メッセージを送って利用状況を確認し、追加ニーズを引き出す - アンケートやレビューでコミュニケーション深化
フィードバックを取り込みながらサービスを改善し、再利用と口コミ拡散のきっかけを作る
こうした既存ユーザー向けのシナリオを事前にステップ配信として設定しておくことで、 一度利用したユーザーとの関係を継続的に築くことが期待できます。 LINEの手軽さと即時性を活かしながら、ユーザーの心理的ハードルを下げ、 次のアクションへ自然に繋げるフローを整えるのがポイントです。
