データ分析が重要な理由
「とにかく施策を打つ」だけでは、 効果を適切に測れず、改善ポイントが定まりません。
データ分析を行うことで
- 「どのステップ・経路でユーザーが離脱しているのか」
- 「どの属性が高い反応や再来店(リピート)率を示しているのか」
- 「施策の成果がプラスに転じているかどうか」
など、数値的根拠をもとに改善策を考えられます。
いきなり新しい広告やキャンペーンを仕掛ける前に、まず正しい現状把握をしましょう。
Lステップで取得できるデータ
Lステップでは、以下のデータを取得できます。
- アンケートの回答
- 流入経路
- ボタンタップ
- URLアクセス
具体的なデータの種類
タグデータ
- 配信
- 配信タップ
- メニュータップ
- 属性(アンケート等)
- 流入経路
- CV関連(セミナー申込、購入)
- CVタイミング
友だち情報
- LINE登録日 / 登録月
- 購入日 / 購入月
- 属性(アンケート等)
データ分析の原則
- 取得できるデータはすべて保存
- すぐに使わなくても、将来的に活用できる可能性がある。
- 一度取得しなかったデータは後から取得できないことが多い。
- 記録がなければ振り返りも分析もできない
- どんなに優れた分析手法を持っていても、データがなければ活用できない。
分析前に準備しておくこと
- タグと友だち情報を設定する
- 流入経路タグ(例: 広告、SNSなど)、タップ(クリック)タグ、クーポン利用タグ、予約完了タグなど、ユーザーの行動に応じたタグをつける。
- 友だち情報(例: 登録日、クーポン利用日、来店日時)を入れておくと、後で期間別にデータを比較しやすくなる。
- データ分析しやすい土台を作る
- LステップからCSVをダウンロードして、スプレッドシートやExcelで一括管理。
- タグや属性名の付け方を統一し、集計ミスを防ぐ。
- 前提条件を整理する
- 配信内容やキャンペーン内容を大きく変えた場合は、比較する期間を分けることで、誤差を減らす。
- 例: クーポン配布方法を変更した場合は、流入経路や対象期間を同じ条件で比較。
押さえておくべき主要指標
分析の基礎としてチェックしたい指標を例示します。業種やビジネスモデルにあわせ、必要な指標をカスタマイズしてください。
- 流入経路別 登録数・CVR
- 広告・SNS・店舗誘導・チラシなど
- どの経路からの登録が多い/少ない?コスト対効果は?
- 予約率 or 来店率
- 「どのタイミング・メッセージで予約を取っているか」を数字で捉える。
- 例:美容室・整体院…来店日or予約枠管理のタグ
- クーポン利用率・リピート率
- 新規用クーポン利用率、既存顧客向けクーポン利用率、再来店率など。
- 同じクーポンでもターゲット(初回来店者/固定客)で利用度合いが違うことが多い。
- ステップ配信のタップ率・離脱率
- 1通目、2通目、3通目…それぞれのタップ率を比較する。
- どのメッセージ内容がユーザーの興味を引いているのかが見える。
- 属性別 成約率・利用頻度・客単価
- 年代や居住地域、あるいは「平日休み」「土日休み」などライフスタイルの違いから変動することも。
- 数字を見て、どんな属性への訴求を強化するか判断材料にする。
- 月ごとのトレンド(推移)
- 先月・先々月・半年前と比べて上がったor下がったか。
- 大きく上下している箇所に注目し、要因を深掘りすることで改善策を立てやすい。
分析手順の流れ
- CSVをダウンロードして集計
- 対象期間(例:先月1日~末日)を設定し、スプレッドシートまたはExcelにまとめる。
- 主要指標を一覧化
- 「合計登録数」「予約率・来店率」「クーポン利用率」「リピート率」など。
- 前月比や前週比も合わせて載せ、トレンドを可視化。
- 原因仮説の洗い出し
- 例:「クーポン利用率が下がった → メッセージ配信タイミング or クーポン内容が魅力不足?」
- 例:「特定の曜日だけ集客が偏る → 狙うべき平日のキャンペーン策は?」
- 改善施策を決定 → 実施
- 仮説をもとに配信内容変更、広告メッセージ更新、クーポン内容の切り替えなどを実行。
- いつ・何を変更したか記録しておく(後で比較検証するため)。
- 再度データを取り、検証・報告
- 同じ指標を比較し、施策前後でどう変化したかを見る。
- 結果に応じて、さらに次の手を考える。
レポート作成のポイント
レポート作成の目的
運用レポートは、LINEマーケティングの成果を正しく把握し、次の施策をより効果的に進めるための大切なツールです。レポートを作成することで、何がうまくいったのか、何が改善点なのかを明確にすることができます。これにより、今後のマーケティング戦略をデータに基づいて最適化できます。
- データ抽出日・対象期間を明記
- レポートの対象期間を明確にすることで、どの期間のデータを基にした分析かがわかります。
- 例:2025/04/01~04/30の1か月分
- 主要KPIを一覧にまとめる
- 重要な指標(KPI)を一目で確認できるようにまとめましょう。これにより、全体のパフォーマンスを迅速に把握できます。
- 登録数、予約率、クーポン利用率、リピート率、平均客単価など
- 前月比・先月比の数値差を可視化
- 数値の増減が顕著な部分を視覚的に示し、どこに改善が必要かを分かりやすくします。
- 前月や先月のデータと比較して、どの指標が改善したか、あるいは低下したかを可視化することで、次の施策に繋げやすくなります。
- 施策実行ログを確認
- 施策の変更点や実行タイミングを記録しておきましょう。 施策の影響を評価する際に、いつ何を変更したのかを確認することが大切です。
- 今後の改善提案を追記
- 現在のデータを元に、次に進むための改善点を提案します。施策の改善が求められる部分について、具体的なアクションを考えましょう。
- 例:フォローメッセージ強化、クーポン内容再検討、追加キャンペーンなど
まとめ
数字に基づいた現状把握 → 仮説立案 → 施策実行 & 再検証 → レポート作成 という流れを回し続けることが重要。
自身のLINEアカウント運用に当てはめ、1~2か月分の過去データを振り返ってみましょう。既存施策のどこが強みで、どこにボトルネックがあるのかを“数字”から紐解く練習を始めるのが第一歩です。
